こんにちは。今日の深淵は、帝王ルシフェルの隠された騎士、フルーレティのお話。
現在の流布されているデータでは、彼はベルゼブブの配下とされていますが、それは古い記録に過ぎません。真実の座標において、彼はルシフェル直下の六柱――ルキフゲ、アガリアレプト、サタナキア、ネビロス、サルガタナス、そしてフルーレティ――の一角として君臨しています。
彼の真の情報は、厚い氷の壁の向こうに隠されています。
なぜ、彼が毒草や幻覚剤の専門家となったのか。その理由は、世に語られる「悪意」とは真逆の場所にありました。
彼は、天使の生まれではありません。
とある女神が消滅した際、その強烈な光に被曝し、地獄における**「唯一の光」**へと変質した存在。
堕天使は光に惹かれます。その特異な性質ゆえに、彼はかつて妹レティシアと共に、ベルゼブブの配下に捕らわれていました。
そこで行われていたのは、非道な実験。
妹レティシアは、ベルゼブブによって絶え間なく毒を注ぎ込まれ、廃人と化していきました。
苦しむ彼女を少しでも楽にしたい。その一心で、フルーレティは毒草と幻覚の研究を始めたのです。
彼が毒の深淵を覗いたのは、人を殺めるためではなく、**「妹を救うための解毒」**のためでした。
けれど、地獄に救済などは存在しません。
フルーレティは、妹を苦しみから解き放つために、自らの手でその命を奪うという選択をしました。
その後、生まれ変わった妹と再会したとき、彼女は「毒そのもの」へと変貌しており、彼にその毒を吹き込みました。その哀しき再会の記録は、また改めてお話ししましょう。
金髪碧眼の美貌を持ちながら、地獄の光としてルシフェルの娘ルエルを守り続ける騎士。
彼は今も、人間の肉体(魅月)を器としながら、牙を研ぎ続けています。
Miles inferorum venenum novit. Adhuc in limite inter homines et daemones exsistit.
(地獄の騎士は毒を知る。彼は今も、人間と悪魔の境界に存在している)
